2009年08月06日
天国のような街 ローマ~アマルフィの旅⑧
もし、アマルフィ海岸に旅行にでかける機会があったら、
ぜひとも立ち寄って欲しい街があります
空とアマルフィの海が溶け合う こんな素敵な風景に出会えます。
ここは、「アマルフィの奥座敷」と言われるラヴェッロという小さな街
(ちなみに映画「アマルフィー」で、身代金の受け渡し場所に指定され、
織田裕二さんと天海祐希さんが訪れたのはこのラヴェッロの中心にある広場です。)
アマルフィからバスに乗って30分。
海抜350メートルのところにあり、
切り立った断崖の上に広がっているため、街全体が高台のテラスのようです。
(この街を、「海よりも空が近い」と表現した作家もいたそうです。)
バスは九十九折りの緑の山道をガンガン登っていきます。
ローカル線なので、車中は「乗客 全員知り合い??」と
思わせるようなアットホームな雰囲気で、おしゃべりに花が咲いていました。
(それにしてもこちらの皆さん、バスや電車の中の会話のボリュームが
けた外れにでっかいのですね。
おじさんたちの会話は時に「ケンカ?」とハラハラするぐらい激しかったりします。)
車の進入するところがほとんどないせいか、昔ながらのノドカ~な雰囲気に包まれています。
こういう地方の小さな街や村って、その土地らしさがしっかり残っていて大~好きです。
ラヴェッロの中心地 デュオモ広場。
バスを降りてこの広場に足を踏み入れた瞬間、
自分の体が空中に浮いているような不思議な錯覚を覚えました
(あっ、ちなみにまだ飲んでないです。笑)
広場の向こう側は早くも崖なので、広場が浮いているように見えるせいでしょうか
う~ん、やはりここは天空の街なのね
この広場は街の憩いの場であり、情報交換の場所であり、
生活の中心になっているトコロだそうです。
人口はおよそ2000人。街の歴史はローマ時代にまでさかのぼることができるそうです。
まずは、時がとまったような穏やかな風景の中で、至福の一杯を
(やっぱり飲むは飲みます。笑。)
映画では、設定が冬で緊迫した場面だったので、石畳の寒々しさが印象に残るのですが、
バカンス・シーズンの今は、花が咲き乱れ、人々は和やかに談笑し、
本当に美しく穏やかな空間です
ガッツリしたピザで腹ごしらえ。
(一週間で2キロ太るの、当然ですね)
ワーグナーが、この地で歌劇「パルシファル」の
「クリングゾルの魔法の花園」を作曲したご縁から、
毎年7月、ワーグナー音楽祭 ラヴェッロ・フェスティバルが開かれるそうです。
ステージは、コチラ
ひゃ~~~~ なんというスケールの大きさ
まさに、天空のステージ
ここで演奏するヒト、鑑賞するヒト、どちらもうらやましい限り
広場から細い路地を歩いていくと、
広大な庭園が広がるヴィッラ・チンブローネにたどりつきます。
そして、このアーチを抜けると、「無限のテラス」と名付けられた場所が・・・
断崖の上にせり出すようなテラス。
どこまでも広がる空と海の蒼さに、
「無限のテラス」と名付けたくなった昔の人の気持ちがわかるような気がしてきます
あまりのスケールに、もし万が一 この柵が壊れていたら・・・、と思うと、笑顔も凍ります(笑)
中途半端な左手にその恐怖感が現れているかと。
無限に広がる風景に、ハラダ生まれて初めて
「天国がこんな場所だったらいいのにな」と心から思いました
「地球の歩き方」では、わずか2ページ半しか案内されていないラヴェッロですが、
この旅の中で一番思い出深い場所です。
Posted by 原田裕見子 at 13:36
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